『保育士資格』は、平成15年度に国家資格となり、幅広い職業に対応できるようになりました。ほとんどの方が、保育士は乳幼児に関わる保育園に勤めるだけが仕事だと思っているようですが、実際には様々な職場で活躍しています。保育園以外では、病院や児童館、学童クラブ、ベビーシッター、児童養護施設や乳児院、障害児施設など、保育士の勤務が必要な職場は数多くあります。ただし、どの職場においても、仕事の基本は子どもを預かるということになります。保育士が子どもを預かる場合、ただ預かれば良いということではありません。保育園を例に挙げて考えてみましょう。保育士は保育園での生活の中で、子どもに基本的な生活習慣や集団生活について教えたり、また子どもの安全の確保など、その責任は重大です。日常の中には子ども同士の喧嘩や、大人では考えられない行動など、様々な出来事があります。大人には常識的ではないことも、子どもにとっては常識なんて分かりません。そういったことを根本的に教えていく必要がありますし、場面によっては見守ることも必要です。子どもの1日の時間の多くを保育士と過ごすケースは非常に多く、親御さん同様に子どもに大きな影響を与えることになります。保育士の存在が、子どもの成長を左右することもあるということです。それだけ責任は重大で重要です。『自分の子どもじゃないから』という無責任な気持ちでは、とても勤まりませんね。そんな重責には耐えられないという方もいるでしょうが、逆に遣り甲斐になり、子どもの成長が嬉しくもあるのが保育士の仕事です。保育園には様々な形がありますが、保育士が預かることができる子どもの年齢は新生児～小学校就学前の０歳～６歳までです。幼い子どもは目に見える成長を実感することができ、それは身体の大きさや言葉の多さ、表現力や運動力、協調性や心の成長など、様々な形で感じることができます。急激に成長するこの時期には、そこで関わる保育士の真似をすることも多く、その影響力は非常に大きいです。そしてその子どもの数は一人や二人ではなく、多くの子どもを預かり、一人の子どもに対して数年に渡って関わる立場にあります。日常の中で子どもの成長を見届け、卒園させる感動は、保育士でなければ味わえないものでしょう。大変な仕事ではありますが。感動と遣り甲斐の職業と言えますね。
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